专利摘要:
柔軟であり、熱的、UVおよび酸化的に安定であるエラストマーフィルムが提供される。これらのフィルムは、比較的高い分子量および高ビニル含有率を有する、カップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーで構成される。このブロックコポリマーに加えて、他の成分、例えば、他のブロックコポリマー、炭化水素樹脂、ポリオレフィン、メタロセンポリオレフィン、ホモポリスチレンまたは鉱物油が配合されたフィルム中に存在していてもよい。これらのフィルムの柔軟性は100%引張り伸びでの応力によって決定され、適切な柔軟性を有するフィルムは約100psi以下の100%応力を有する。柔軟ではあるものの、これらのフィルムは1000psi以上の引張り強さおよび適切なヒステリシス特性を伴って頑強でもある。これらのエラストマーフィルムは個人用衛生物品、例えば、手袋、おむつ、失禁用製品、使い捨て水着および使い捨て下着の不可欠な構成要素として有用である。
公开号:JP2011508027A
申请号:JP2010539861
申请日:2008-12-19
公开日:2011-03-10
发明作者:エイデン,キース;クローソン,マーガレツト;ドウーアーピンガウス,フイリツプ;ハンドリン,デイル・エル・ジユニア
申请人:クレイトン・ポリマーズ・ユー・エス・エル・エル・シー;
IPC主号:C08J5-18
专利说明:

[0001] 関連出願の相互参照
本出願は、軟質エラストマーフィルムと題する、2007年12月21日出願の、共通に譲渡されるU.S.provisional Patent application Serial number 61/015,913からの優先権を主張する。]
[0002] 本発明は、選択的に水素化されたブロックコポリマーの軟質エラストマーフィルムを含む個人用衛生物品に関する。本発明は、さらに、少なくとも1種類の選択的に水素化されたブロックコポリマーを含む軟質エラストマーフィルムに関する。]
背景技術

[0003] 使い捨て個人用衛生物品、例えば、手袋、おむつおよび失禁製品が広く普及している。軟質エラストマーフィルムは個人用衛生物品およびこれらの不可欠構成要素に特に有用である。これらの物品およびこれらの不可欠構成要素は特定の物理的必要条件を有する。理想的には、これらのフィルムは柔軟性に加えて様々な特性を満足する。例えば、柔軟でありながら、これらのフィルムは十分な強度および著しい伸長に耐える能力を有する必要もある。これらの物品が、一般には、少なくとも僅かに伸長される条件において用いられるため、フィルムは経時的に、および体温で、これらの強度および寸法を維持し、並びにこれらの特定の用途に適する退縮力(retractive force)を適用する必要もある。さらに、これらのフィルムは、個人用衛生物品の構築の前後で、これらの使用および保存の環境において安定である必要がある。]
[0004] イソプレンゴムまたはスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーからなる軟質エラストマーフィルムが周知である。これらの適用の理由の1つはポリイソプレン固有の柔軟性および強度である。しかしながら、ポリイソプレンは不飽和であり、酸化的、熱的およびUV分解を受けやすい。商業用途のエラストマーフィルムは、典型的には、高温で溶融処理される。SISから作製されるような不飽和フィルムは処理中に熱分解を受けやすい。これは、不飽和ブロックコポリマーが処理中に受けることができる温度および剪断の量を制限する。さらに、商業用途に用いられるエラストマーフィルムは最終製品製造および製品使用の前にしばらく保存され、長期酸化およびUV安定性が重要である。その上、最終組立物品は、UV、酸化または熱分解につながり得る条件に晒される。不飽和ブロックコポリマーから組み立てられるエラストマーフィルムは、柔軟ではあるが、これに関する限界を提示する。溶融処理して軟質エラストマーフィルムにすることができる飽和もしくは水素化ブロックコポリマーを有することが有利である。しかしながら、他の柔軟化成分を含む配合物なしでは、SEBSなどの飽和ブロックコポリマーは、一般には、これらの用途に必要とされる柔軟性および強度の組み合わせを欠く。]
発明が解決しようとする課題

[0005] 本発明は、従来のSIS系フィルムの柔軟性を有するが飽和共役ジエンゴムに固有の安定性を有する、選択的に水素化されたブロックコポリマーから製造されるエラストマーフィルムを提供する。本発明者らは、ブロックコポリマー分子量、モノアルケニルアレン含有率およびゴムビニル含有率の適切な組み合わせでこのような軟質エラストマーフィルムを製造することができ、これらが、これらの選択的に水素化された性質のため、熱、酸化およびUV環境に対して安定であることを発見している。]
課題を解決するための手段

[0006] 一実施形態において、本発明は、カップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーからなる軟質エラストマーフィルムを含む個人用衛生物品である。ブロックコポリマーは一般式(A−B)nXを有し、式中、Xはカップリング剤の残基であり、nは2から6であり、モノアルケニルアレンAブロックは6000から7000の分子量を有し、水素化前の共役ジエンBブロックのビニル含有率は60から85%であり、総分子量は180,000から400,000であり、およびモノアルケニルアレン含有率は9から16重量%である。ブロックコポリマーは、非カップリングA−Bアームが10%未満であるように高度にカップリングする。]
[0007] 別の実施形態において、本発明は、比較的低分子量の1つのカップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーおよび比較的高分子量の第2のカップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーを含む軟質エラストマーフィルムである。比較的高分子量のブロックコポリマーは、6000から7000の分子量を有するモノアルケニルアレンAブロック、60から85%のBブロックビニル含有率、180,000から400,000の総分子量、9から16重量%のモノアルケニルアレン含有率および10%未満の非カップリングジブロックを有する。比較的低分子量のブロックコポリマーは、5000から7000の分子量を有するモノアルケニルアレンAブロック、60から85%のBブロックのビニル含有率、100,000から160,000の総分子量、16から24重量%のモノアルケニルアレン含有率および10%未満の非カップリングジブロックを有する。]
[0008] 別の実施形態において、本発明は、6000から7000の分子量を有するモノアルケニルアレンAブロック、60から85%のBブロックビニル含有率、180,000から400,000の総分子量、9から16重量%のモノアルケニルアレン含有率および10%未満の非カップリングジブロックを有する、1つのカップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマー並びに追加成分、例えば、炭化水素樹脂、ポリオレフィン、メタロセンポリオレフィン、ホモポリスチレンまたは鉱物油を含む軟質エラストマーフィルムである。]
[0009] 別の実施形態において、本発明は、6000から7000の分子量を有するモノアルケニルアレンAブロック、60から85%のBブロックビニル含有率、180,000から400,000の総分子量、9から16重量%のモノアルケニルアレン含有率および10%未満の非カップリングジブロックを有する、1つのカップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマー並びに制御分布ブロックコポリマーを含む軟質エラストマーフィルムである。]
図面の簡単な説明

[0010] 押し出しフィルム・ポリマー1、SEBS1、SIS1およびS−(EB/S)−Sの横方向の引張り歪み応力を示す。
押し出しフィルム・ポリマー1、SEBS1、SIS1およびS−(EB/S)−Sの流れ方向の引張り歪み応力を示す。]
[0011] 本発明の軟質エラストマーフィルムはカップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーからなる。これらのブロックコポリマーは一般式(A−B)nXを有し、式中、Xはカップリング剤の残基であり、nはカップリングしたアームの平均数を表す。これらのブロックコポリマーは通常のアニオン重合技術を用いて合成する。]
[0012] Aブロックは重合モノアルケニルアレン炭化水素ブロックを表す。モノアルケニルアレンはスチレン、α−メチルスチレン、パラ−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレンおよびパラ−ブチルスチレンまたはこれらの混合物から選択することができる。これらのうち、スチレンが最も好ましい。]
[0013] Bブロックは重合共役ジエン炭化水素ブロックを表す。共役ジエンは1,3−ブタジエンおよび置換ブタジエンから選択することができる。これらのうち、1,3−ブタジエンが最も好ましい。本明細書で、および特許請求の範囲において用いられる場合、「ブタジエン」は具体的には「1,3−ブタジエン」を指す。水素化前のBブロックのビニル含有率は60から85%molである。65から85%molの範囲のビニル含有率がより好ましく、70から85%molの範囲のビニル含有率が最も好ましい。ビニルという用語は、例えば、モノマーの1,2−付加によってリビング鎖に重合する1,3−ブタジエン単位を意味する。1,3−ブタジエンの場合、この結果はポリマー骨格に懸垂する一置換オレフィン基、ビニル基である。別の例として、イソプレンのアニオン重合の場合、ビニル基は重合するモノマーの3,4−付加の結果生じる。これはポリマー骨格に懸垂する二重ジアルキルC=C基をもたらす。ビニル配置はジエンの重合の最中の制御剤の使用および重合温度によって達成することができる。高ビニル共役ジエンを調製することが可能な、当業者に公知のあらゆる微細構造制御剤を本発明のブロックコポリマーの調製に用いることができる。水素化触媒と相溶する微細構造制御剤が最も好ましい。]
[0014] 一実施形態において、カップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーは比較的高い分子量を有する。ブロックコポリマーの総分子量は180,000から400,000である。180,000未満の分子量では、ポリマーは本出願にとっては耐荷重性エラストマーフィルムとして弱くなりすぎる。400,000を上回る分子量では、この粘度がブロックコポリマーの容易な溶融処理を妨げる。200,000から300,000の範囲がより好ましく、210,000から270,000の範囲が最も好ましい。モノアルケニルアレンブロックの分子量は6000から7000である。6100から6800の範囲がより好ましく、6200から6700の範囲が最も好ましい。ブロックコポリマーのモノアルケニルアレン含有率は総ブロックコポリマー質量の8から15重量%である。8重量%未満のモノアルケニルアレン含有率ではエラストマーフィルムが有する強度が乏しく、15%wを上回る含有率ではフィルムの柔軟性が低下する。9から14重量%の範囲がより好ましく、10から14重量%の範囲が最も好ましい。]
[0015] 別の実施形態においては、比較的高分子量のブロックコポリマーを比較的低い分子量を有する第2のカップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーと組み合わせて軟質エラストマーフィルムを形成する。比較的低分子量のブロックコポリマーは100,000から160,000の総分子量を有する。110,000から150,000の範囲がより好ましく、120,000から150,000の範囲が最も好ましい。モノアルケニルアレンブロックの分子量は5000から7000である。5500から7000の範囲がより好ましく、6000から7000の範囲が最も好ましい。ブロックコポリマーのモノアルケニルアレン含有率は総ブロックコポリマー質量の16から24重量%である。17から23重量%の範囲がより好ましく、18から22重量%の範囲が最も好ましい。この実施形態においては、比較的高分子量のブロックコポリマーが全組成物の15から40重量部の量で存在する。第2ブロックコポリマーは60から85重量パーセントの量で存在する。比較的高分子量のブロックコポリマー20から30重量部および第2ブロックコポリマー70から80重量部の量がより好ましい。]
[0016] さらなる実施形態においては、比較的高分子量のブロックコポリマーを第2の選択的に水素化された制御分布ブロックコポリマーと組み合わせる。本発明にとって有用な制御分布ブロックコポリマーはU.S.Patent 7,169,848に記載される。第2ブロックコポリマーは一般配置A’−B’、A’−B’−A’、(A’−B’)n、(A’−B’−A’)nX、(A’−B’)nXまたはこれらの混合を有し、式中、水素化に先立ち、各々のA’ブロックはモノアルケニルアレンポリマーブロックであり、各々のB’ブロックは少なくとも1種類の共役ジエンおよび少なくとも1種類のモノアルケニルアレンの制御分布コポリマーブロックである。水素化の後、アレン二重結合の約0から10%が還元され、共役ジエン二重結合の少なくとも約90%が還元される。各々のA’ブロックは約3,000から約60,000の分子量を有し、各々のB’ブロックは約30,000から約300,000の分子量を有する。この制御分布ブロックコポリマーの場合、分子量は真のピーク分子量として表す。これらは見かけのGPC分子量から組成について修正されている。各々のB’ブロックは、共役ジエン単位に富む、A’ブロックに隣接する末端領域および、モノアルケニルアレン単位に富む、A’ブロックには隣接しない1以上の領域を含む。水素化ブロックコポリマー中のモノアルケニルアレンの総量は約20重量パーセントから約80重量パーセントである。各B’ブロック中のモノアルケニルアレンの重量パーセントは約10パーセントから約75パーセントである。B’ブロックにおけるモノアルケニルアレンブロック化率(blockiness)は40%未満である。好ましい実施形態において、制御分布ブロックコポリマーは構造(A’−B’)nXを有し、ここで、カップリング剤はメチル−トリメトキシシランであり、このポリマーは非カップリングアーム7%以下が残り、およびn=2を有する断片が80%以上、最も好ましくは90%以上を構成するようにカップリングしている。さらに、A’ブロックは重合スチレンであって8,000から12,000の分子量を有し、全体の分子量は120,000から160,000であり、全体のスチレン含有率は38から46%である。B’ブロックは15から40%スチレンを有し、B’ブロックのスチレンブロック化率指数は10%未満である。]
[0017] 制御分布ブロックコポリマーについて具体的に注記される場合を除いて、この明細書における「分子量」という用語はポリマーまたはコポリマーのブロックのg/molでの見かけの分子量を指す。この明細書およびこれらの特許請求の範囲において言及される分子量はポリスチレンキャリブレーション標準を用いるゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定することができ、例えば、ASTM3536に従って行う。GPCはポリマーを分子サイズに従って分離する周知の方法であり、最も大きい分子が最初に溶出する。このクロマトグラフィーは商業的に入手可能なポリスチレン分子量標準を用いてキャリブレートする。このようにキャリブレートされたGPCを用いて測定したポリマーの分子量はスチレン等価、または見かけの、分子量である。見かけの分子量は、ポリマーのスチレン含有率およびジエンセグメントのビニル含有率が公知であるとき、真の分子量に変換することができる。用いられる検出器は、好ましくは、組み合わせ紫外線・屈折率検出器である。他に注記されない限り、本明細書で表される分子量はGPCトレースのピークで測定され、通常「ピーク分子量」と呼ばれる。]
[0018] カップリングしたポリマー(A−B)nXの一般式において、Xはカップリング剤の残基であり、nはカップリングしたブロックコポリマーあたりのリビングアームの平均数を表す。本発明において、nは好ましくは約2から約15、最も好ましくは2から6である。nが2であるとき、ブロックコポリマーは直線配置を有する。nが2を上回るとき、ブロックコポリマーは放射状、分岐または星状と呼ばれる。カッブリング反応はリビングアームの断片のみを結合させるように行うことができ、または高度にカップリングしたポリマーが得られるように行うことができる。一般には、カップリング反応において結合されるリビングアームの量は「カップリング効率」測定によって報告される。重要なことには、カップリングは一般に統計的プロセスであり、nは、米国特許第7,001,956号および米国特許第7,009,000号において教示されるように、カップリングしたアームの平均数である。]
[0019] 本発明において、好ましいカップリング剤は一般式Rx−Si−(OR’)yのアルコキシシランであり、式中、xは0または1であり、x+y=3または4であり、RおよびR’は同じであるか、または異なり、Rはアリール、直鎖アルキルおよび分岐アルキル炭化水素ラジカルから選択され、並びにR’は直鎖および分岐アルキル炭化水素ラジカルから選択される。アリールラジカルは、好ましくは、6から12個の炭素原子を有する。アルキルラジカルは、好ましくは、1から12個の炭素原子、より好ましくは、1から4個の炭素原子を有する。溶融条件下で、これらのアルコキシシランカップリング剤はさらにカップリングして4を上回る官能基を生じることができる。好ましいテトラアルコキシシランは、テトラメトキシシラン(「TMOS」)、テトラエトキシシラン(「TEOS」)、テトラブトキシシラン(「TBOS」)およびテトラキス−(2−エチルヘキシルオキシ)−シラン(「TEHOS」)である。これらのうち、テトラメトキシシランが最も好ましい。]
[0020] 本発明の水素化ブロックコポリマーは、当分野において公知の幾つかの水素化法のいずれかを用いて、選択的に水素化される。例えば、水素化は、例えば、米国特許第3,494,942号;米国特許第3,634,594号;米国特許第3,670,054号;米国特許第3,700,633号;およびRe.27,145において教示されるもののような方法を用いて達成することができ、これらの開示は参照によりここに組み込まれる。共役ポリジエンブロック内の二重結合に対して選択的であり、ポリスチレンブロック内の芳香族不飽和を実質的に無処理のままにするあらゆる水素化法を、本発明の水素化ブロックコポリマーの調製に用いることができる。]
[0021] 従来技術において公知であり、本発明の水素化ブロックコポリマーの調製に有用である方法は、適切な触媒、特には、鉄群金属原子、特には、ニッケルまたはコバルトを含む触媒または触媒前駆体および、アルミニウムアルキルなどの適切な還元剤の使用を含む。チタン系の触媒系も有用である。一般には、水素化は、適切な溶媒中、約20℃から約100℃の範囲内の温度および約100psig(689kPa)から約5,000psig(34,473kPa)の範囲内の水素分圧で達成することができる。全溶液を基にして重量基準で鉄属金属約10ppmから約500ppmの範囲内の触媒濃度が一般に用いられ、水素化条件での接触が約60から約240分の範囲の時間一般に継続される。水素化が完了した後、一般には、水素化触媒および触媒残渣をポリマーから分離する。]
[0022] 本発明において、水素化ブロックコポリマーは80%molを上回る水素化度を有する。これは、Bブロック内の共役ジエン二重結合の80%molを上回るものがアルケンからアルカンに水素化されていることを意味する。好ましくは、共役ジエンの約90%molを上回るものが水素化される。最も好ましくは、共役ジエンの約95%molを上回るものが水素化される。]
[0023] 水素化は、共役ジエンの高い水素化度を達成しながら、生じるモノアルケニルアレンの水素化は最少のもののみであるように選択的である。本発明の実施においては、水素化されるモノアルケニルアレン単位は0から10%molである。好ましくは、水素化されるモノアルケニルアレン単位は5%mol未満である。より好ましくは、水素化されるモノアルケニルアレン単位は1%mol未満である。]
[0024] 本発明の一実施形態においては、カップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーを別のポリマー成分と組み合わせる。このポリマー成分は炭化水素樹脂、ポリオレフィン、メタロセンポリオレフィン、ホモポリスチレンまたは鉱物油であり得る。]
[0025] 水素化された共役ジエンブロックに相溶する炭化水素樹脂が本発明において特に有用である。相溶する炭化水素樹脂は、相溶性C5炭化水素樹脂、水素化C5炭化水素樹脂、C5/C9樹脂、完全水素化または部分的水素化C9炭化水素樹脂およびこれらの混合物からなる群より選択することができる。本発明に適する商業的炭化水素樹脂の例は、ExxonMobil ChemicalからのOPPERA(登録商標)およびESCOREZ(登録商標)並びにEastman ChemicalからのREGALITE(登録商標)およびREGALREZ(登録商標)である。エラストマーフィルム中の炭化水素樹脂の量は、エラストマーフィルム質量を基準にして、5から35重量%である。炭化水素樹脂5から15重量%がより好ましい。]
[0026] メタロセンポリオレフィンの例には、エチレン/α−オレフィンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマーおよびエチレン/プロピレン/α−オレフィンターポリマー、例えば、Dow ChemicalからのAFFINITY(登録商標)、ENGAGE(登録商標)およびVERSIFY(登録商標)ポリマー並びにExxon MobilからのEXACT(登録商標)およびVISTAMAXX(登録商標)ポリマーが含まれる。]
[0027] ホモポリスチレン樹脂の例には、200℃/5kgで10g/10分未満のメルトフローレートを有する樹脂、例えば、Nova ChemicalからのPS2500および200℃/5kgで30g/10分を上回るメルトフローレートを有する樹脂、例えば、Nova ChemicalからのPS3900が含まれる。メルトフローは、好ましくは、3から38、より好ましくは、4から18である。ブロックコポリマーおよびホモポリスチレンの両者を含む組成物の総モノアルケニルアレン含有率は20重量%未満である、より好ましい総モノアルケニルアレン含有率は15重量%以下である。]
[0028] 鉱物油の例には、エラストマーブロックコポリマーのエラストマーブロック中央セグメントに相溶し、およびいかなる有意の程度にも芳香族末端ブロック部分に移動する傾向のない油が含まれる。具体例は、PenrecoからのDrakeol 34などのパラフィン油である。鉱物油の好ましい量はブロックコポリマー100部毎に10重量部以下である。鉱物油高濃度は粘着性フィルムまたは物質上の油面フィルムにつながる可能性があるため、油の量は最小限に止めるべきである。油のより好ましい量は5重量部以下である。最も好ましい実施形態において、エラストマーフィルムまたは個人用衛生物品の柔軟性は油なしで達成される。]
[0029] 高ビニルブロックコポリマーを本明細書で教示されるポリマーおよび樹脂と配合して本発明の軟質エラストマーフィルムを形成することはできるが、これらを従来のチーグラー・ナッタ触媒から製造されたホモ−ポリプロピレンまたはポリプロピレンコポリマー有意量と配合するとき、満足な結果は達成されない。フィルムはこのようなホモ−ポリプロピレンまたはプロピレンコポリマーを10%未満、好ましくは5%未満、最も好ましくは0%含有する。]
[0030] 軟質エラストマーフィルムは従来の溶融処理機器を用いて製造することができる。溶融処理に適する機器の具体的な例は、6インチ・フィルムダイを有するKillion 30:1 KL100 1インチ一軸スクリュー押出機である。より大きなダイを有するより大サイズの一軸スクリュー押出機を用いることもできる。重要なことには、本発明の軟質エラストマーフィルムは低ゴム率(rubber moduli)および十分に高い引張り強さによって特徴付けられる。本発明の目的上、軟は約100psi未満の100%引張り伸びでの応力および約150psi未満の300%引張り伸びでの応力を有することを意味する。これらの軟フィルムが実用的な有用性を持つには、これらが少なくとも約1000psiの引張り強さをも有していなければならない。重要なことには、これらの引張り特性は溶融キャストフィルムの流れ方向で測定される。通常の作業条件下では、溶融押出作業は押し出されたブロックコポリマーフィルム内の構造の発生につながり得る。このような構造は、次に、高い剛性を生じ、および/または流れ方向の柔軟性を低下させる応力を生じる。一般には、これらの条件を満足する軟質エラストマーフィルムは少なくとも500%の引張り伸びをも有する。]
[0031] 引張り応力の低下または柔軟性の増加はフィルムのドレープの増強につながる。これは、フィルムが、手袋などの個人用衛生物品に適用される本発明の用途には特に重要である。]
[0032] 本発明のエラストマーフィルムは使用中に周期的な応力を受けるため、ヒステリシス特性も重要である。エラストマーフィルムに最も特徴的なヒステリシス特性は、回復エネルギー、循環引張り応力後の歪みパーセント(percent set after a cyclic tensile stress)およびこのサイクルの間に受けるピーク応力である。本発明の軟質エラストマーフィルムは、300%伸びまでのヒステリシスサイクルにおいて40から70%の範囲の回復エネルギー、30から70%の範囲の歪みパーセントおよび116psiから218psiの範囲のピーク応力を有する。100%伸びまでのサイクルにおいて、フィルムは55から90%の範囲の回復エネルギー、7から18%の範囲の歪みパーセントおよび70から160psiの範囲のピーク応力を有する。]
[0033] 本発明のフィルムは個人用衛生物品、例えば、手袋、おむつ、失禁用製品、使い捨て下着、子供用の使い捨て水着などにおいて有用である。個人用衛生物品は、手袋の場合には、軟質エラストマーフィルムのみで本質的に構成される。より複雑な物品、例えば、おむつ、失禁用製品、下着および水着においては、軟質エラストマーフィルムはこの物品に不可欠な1以上の要素を構成することができる。このような不可欠な要素は伸縮性パネル、弾性留め具(elastic closure)、ベルトなどであり得る。]
[0034] (実施例)
材料
ポリマー1はカップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーである。ポリマー1は本発明のポリマーである。ポリマー1の構造は(S−EB)nXであり、式中、Sは約6400の分子量を有するポリスチレンブロックであり、EBは水素化前に77%のビニル含有率を有する水素化ポリブタジエンブロックであり、総見かけ分子量は約235,000であり、総スチレン含有率は12.5%である。]
[0035] SEBS1はカップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーである。エラストマーフィルムの製造に単独で用いられるとき、SEBS1は比較ポリマーである。ポリマー1との組み合わせで用いられるとき、SEBS1は本発明のポリマーである。SEBS1の構造は(S−EB)nXであり、式中、Sは約6200の分子量を有するポリスチレンブロックであり、EBは水素化前に77%のビニル含有率を有する水素化ポリブタジエンブロックであり、総見かけ分子量は約143,000であり、総ポリスチレン含有率は20%である。]
[0036] SEBS2は比較ポリマーであり、カップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーである。SEBS2の構造は(S−EB)2であり、式中、Sは約5300の分子量を有するポリスチレンブロックであり、EBは水素化前に約40%のビニル含有率を有する水素化ポリブタジエンブロックであり、総見かけ分子量は約145,000であり、総ポリスチレン含有率は13%である。]
[0037] SIS1は比較ポリマーであり、不飽和ブロックコポリマーである。SIS1の構造はS−I−Sであり、式中、Sは約11,100の分子量を有するポリスチレンブロックであり、Iはポリイソプレンブロックであり、総見かけ分子量は約178,000であり、総ポリスチレン含有率は19%である。]
[0038] SIS2は比較ポリマーであり、不飽和ブロックコポリマーである。SIS2の構造はS−I−Sであり、式中、Sは約13,000の分子量を有するポリスチレンブロックであり、Iはポリイソプレンブロックであり、総見かけ分子量は約126,000であり、総ポリスチレン含有率は29%である。]
[0039] S−(EB/S)−Sは比較ポリマーであり、選択的に水素化されたブロックコポリマーである。Sは約10,600の分子量を有するスチレンブロックであり、EB/Sは、25%スチレンおよび約5%のスチレンブロック化率指数を有する、スチレンおよびブタジエンの選択的に水素化された制御分布コポリマーブロックであり、総見かけ分子量は約40,000であり、総スチレン含有率は42%である。]
[0040] Oppera PR100は、ExxonMobilからの、約138℃の軟化点を有する水素化炭化水素樹脂である。]
[0041] Piccotac 9095は、94℃の軟化点を有し、およびEastman Chemicalから入手可能な、芳香族修飾C5樹脂である。]
[0042] PS2500およびPS3900は、それぞれ7g/10分および30g/10分のメルトフローインデックスを有し、Nova Chemicalから商業的に入手可能な、ホモポリスチレンである。]
[0043] Vistamaxx 1100、1120および2125はExxonMobilから商業的に入手可能なメタロセン触媒ポリオレフィンコポリマーである。Vistamaxx 1100は230℃/2.16kgで3.0g/10分のメルトフローレートおよび0.860g/cm3の密度を有する。Vistamaxx 1120は230℃/2.16kgで21のメルトフローレートおよび0.861g/cm3の密度を有する。Vistamaxx 2125は230℃/2.16kgで80g/10分のメルトフローレートおよび0.865g/cm3の密度を有する。]
[0044] Elvax 250は28重量%酢酸ビニルおよび190℃/2.16kgで25g/10分のメルトフローレートを有するエチレン−酢酸ビニルコポリマー樹脂であり、DuPontから商業的に入手可能である。]
[0045] Irganox 1010はフェノール酸化防止剤であり、Irgafos 168はジアリールアルキルホスフェート安定化剤であり、両者ともCibaから入手可能である。]
[0046] 処理手順
化合物の配合物は、すべての化合物成分を予備混合した後、この予備配合物を25ミリメートルBerstorff二軸スクリュー押出機で、非水素化ポリマーを含有する化合物については約205℃、水素化ポリマーを含有する化合物については約220から227℃の溶融温度で押し出すことによって製造した。次に、完成した化合物を、6インチ・フィルムダイを備えるKillion 30:1 KL100 1インチ一軸スクリュー押出機で約125ミクロン厚のフィルムにキャストした。ダイ温度は、非水素化ポリマーを含有する化合物については約205℃、水素化ポリマーを含有する化合物については232から249℃であった。]
[0047] (実施例1)
エラストマーフィルムは圧縮成型またはメルトキャスティングによって製造した。ポリマー1から製造されるフィルムをSEBSおよびSISから製造される従来のフィルムと比較した。]
[0048] 表101はポリマー1およびSEBS1エラストマーフィルムの引張り結果を列挙する。引張り特性はASTMD412に従って測定した。引張り試験検体はDダイを用いて溶融圧縮フィルムから切断した。引張り試験は500mm/分クロスヘッド速度および23℃の温度を用いて行った。これらの結果は、軟質エラストマーフィルムが約100psi以下の100%応力を有し、1000psiを上回る引張り強さを生のポリマー1で生成できることを示す。SEBS1で製造されたフィルムは160psiの比較的高い100%応力を有し、本発明の軟質エラストマーフィルム用の生のポリマーとしては不適切であった。]
[0049] 表102はポリマー1、SEBS2、SIS1およびSIS2の引張り結果を列挙する。引張り試験検体はCダイを用いて流れおよび幅、即ち横、方向に溶融押出しされたフィルムから切断した。これらの結果は、ポリマー1が、不飽和であるものの軟質エラストマーフィルムの製造に一般に用いられ、比較的高スチレン含有率のSISであるSIS2よりも実質的に良好である、SIS1から製造されるものと同程度の柔軟性であるエラストマーフィルムを製造することが可能であることを示す。SEBSはポリマー1に匹敵するスチレン含有率を有するものの、流れ方向のこの100%応力は142psiであり、これはポリマー1の82psi 100%応力より1.7倍大きい。]
[0050] 表103はポリマー1、SEBS2、SIS1およびSIS2から製造されるエラストマーフィルムの100%ヒステリシス結果を列挙する。これらの試験は、流れ方向で切断されたサンプルおよび幅、即ち横、方向で切断されたものに対して行った。これらの結果は、ポリマー1が、不飽和であるものの軟質エラストマーフィルムの製造に一般に用いられ、比較的高スチレン含有率のSISであるSIS2よりも実質的に良好である、SIS1から製造されるものと同程度の柔軟性であるエラストマーフィルムを製造することが可能であることを示す。SEBS2はポリマー1に匹敵するスチレン含有率を有するものの、これらの条件下での流れ方向でのこの100%応力は225psiであり、これはポリマー1の91psi 100%応力よりも2.5倍大きい。加えて、ポリマー1のフィルムは、試験したすべてのフィルムのうち、最も低い永久歪みおよび最も高い弾性比を有する。]
[0051] (実施例2)
ブロックコポリマーおよび炭化水素樹脂の配合物から製造されるエラストマーフィルムはメルトキャスティングによって調製した。]
[0052] 表201はポリマー1および炭化水素樹脂、Oppera PR110の配合物のヒステリシス結果を様々な樹脂濃度で列挙する。Oppera PR110は水素化された炭化水素樹脂である。フィルムはPiccotac 9095、芳香族修飾C5樹脂からも製造した。試験は微小張力ダイを用いて溶融圧縮されたフィルムから切断したサンプルに対して行った。]
[0053] これらの結果は、本発明のブロックコポリマーおよび20%の濃度までの炭化水素樹脂を含有するエラストマーフィルムが軟フィルムの100%応力特性を有することを示す。樹脂がOpperaであるとき、フィルムは、ブロックコポリマーに加えて樹脂(実施例AからB)の総質量の5から20重量%の範囲の樹脂濃度について100psi未満の100%モジュラスを維持した。さらに、これらのフィルムの引張り歪みは、200%までの伸びの後、約10%未満であった。樹脂がPiccotac 9095(実施例EからF)であるとき、十分な柔軟性を示す低100%モジュラスが観察された。しかしながら、これらのフィルムは有意に高い200%伸び後の引張り歪みを有していた。10重量%および20重量%樹脂濃度では、引張り歪みは1回の伸びサイクルの後にそれぞれ14.4および12.2%であり、第2サイクルの後には15.4および13.2%であった。水素化された炭化水素樹脂で製造されたエラストマーフィルムは芳香族修飾樹脂で製造されたものよりも有意に良好な柔軟性および寸法安定性の組み合わせを有することが示された。]
[0054] (実施例3)
エラストマーフィルムを様々な濃度のポリマー1および様々なメタロセンポリオレフィンの配合物からメルトキャスティングした。表301はポリマー1並びにメタロセンポリオレフィンVistamaxx 2125およびVistamaxx 1120の配合物のヒステリシス結果を列挙する。引張り特性は幅、即ち横、方向で測定した。]
[0055] Vistamaxx 1120を25および50%濃度で含むエラストマーフィルムは、それぞれ91.6および101.5%の100%応力を有する本出願の軟フィルムに適するものであった。Vistamaxx 1120は適切な性能をもたらしたが、Vistamaxx 1100またはVistamaxx 2125との配合物は適切な性能をもたらすことがなかった。]
[0056] (実施例4)
エラストマーフィルムを様々な濃度のポリマー1およびホモポリスチレンの配合物からメルトキャスティングした。ホモポリスチレンの2種類の等級を用いた:200℃/5kgで7.0g/10分のメルトフローレートおよび3450MPaの曲げ弾性率を有するPS 2500並びに200℃/5kgで38g/10分のメルトフローレートおよび3000MPaの曲げ弾性率を有するPS 3900。PS 2500は比較的粘性および剛性のホモポリスチレンである。配合物は全体のポリスチレン組成標的に合致するように製造した。総ポリスチレン含有率はブロックコポリマーおよびホモポリスチレンの総量に基づくポリスチレンの重量パーセントとして算出する。引張り試験検体はC型ダイを用いて流れおよび幅、即ち横、方向に溶融押出しされたフィルムから切断した。]
[0057] 表401は結果を示す。これらの結果は、適切な柔軟性を有するエラストマーフィルムをポリマー1および15%総ポリスチレン含有率(PSC)までのPS 2500並びに、その上、ポリマー1および15%総ポリスチレン含有率(PSC)までのPS 3900で製造できることを示す。このホモポリスチレン濃度では、エラストマーフィルムは、流れ方向で試験するときに約80から90psiの、幅方向で試験するときに約75から85psiの100%応力を有していた。]
[0058] (実施例5)
表501はS−(EB/S)−Sの様々な濃度で製造したエラストマーフィルムの引張り特性を列挙する。引張り試験検体はC型ダイを用いて流れおよび幅、即ち横、方向に溶融押出しされたフィルムから切断した。]
[0059] (実施例6)
ポリマー1およびElvax 250の配合物からエラストマーフィルムをメルトキャスティングした。これらのエラストマーフィルムは90/10および80/20重量部の比のポリマー1/Elvax 250の配合物で構成されていた。引張り試験検体はC型ダイを用いて流れおよび幅、即ち横、方向に溶融押出しされたフィルムから切断した。]
[0060] 表601はエラストマーフィルムの引張り特性を列挙する。]
[0061] (実施例7)
ポリマー1およびSIS2の配合物からエラストマーフィルムをメルトキャスティングした。これらのエラストマーフィルムは70/30重量部の比のポリマー1およびSIS2の配合物で構成されていた。引張りサンプルはC型ダイを用いて溶融押出しされたフィルムから切断した。試験は、流れ方向に切断されたサンプルおよび幅、即ち横、方向に切断されたものに対して行った。]
[0062] 表701はエラストマーフィルムの引張り特性を列挙する。]
[0063] 表702は、70:30重量比のポリマー1およびSIS2の配合物で構成されるエラストマーフィルムのヒステリシス特性を列挙する。SEBS1および2の結果も列挙する。これらのサンプルはストリップダイ(3インチ×0.5インチ)を用いて溶融押出しされたフィルムから切断した。ヒステリシス試験プロトコルは、500%の活性化伸び、200%までの第1ヒステリシスサイクルおよび200%までの第2ヒステリシスサイクルからなるものであった。]
[0064] (実施例8)
表801はポリマー1およびSEBS1の配合物で構成されるエラストマーフィルムの引張り特性を列挙する。サンプルはC型ダイを用いて流れおよび幅、即ち横、方向の両者に溶融押出しされたフィルムから切断した。]
[0065] ]
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実施例

[0073] ]
权利要求:

請求項1
一般式:(A−B)nX(式中、a.水素化の前、Aブロックは6000から7000の分子量を有する重合モノアルケニルアレン炭化水素ブロックであり;b.水素化の前、Bブロックは60から85%molのビニル含有率を有する重合共役ジエン炭化水素ブロックであり;c.ブロックコポリマーの総分子量は180,000から400,000であり;d.ブロックコポリマーのモノアルケニルアレン含有率は9から16重量%であり;e.Xはカップリング剤の残基であり、およびnは2から6であり;並びにf.ブロックコポリマーが非カップリングA−Bアームを10%未満含む。)を有するカップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーから本質的になる軟質エラストマーフィルムを含む個人用衛生物品であって、エラストマーフィルムが約100psi以下の100%応力および少なくとも約1000psiの引張り強さを有する、個人用衛生物品。
請求項2
ブロックコポリマーの総分子量が200,000から300,000である、請求項1の個人用衛生物品。
請求項3
モノアルケニルアレン含有率が10から14重量%である、請求項1の個人用衛生物品。
請求項4
モノアルケニルアレンがスチレンであり、および共役ジエンがブタジエンである、請求項1の個人用衛生物品。
請求項5
水素化の後、共役ジエン単位の95%molを超えるものおよびモノアルケニルアレン単位5%mol未満が水素化されている、請求項4の個人用衛生物品。
請求項6
少なくとも600%の引張り伸びを有する、請求項1の個人用衛生物品。
請求項7
手袋、おむつ、失禁用製品、使い捨て水着または使い捨て下着である、請求項1の個人用衛生物品。
請求項8
一般式:(A−B)nX(式中、a.水素化の前、Aブロックは6000から7000の分子量を有する重合モノアルケニルアレン炭化水素ブロックであり;b.水素化の前、Bブロックは60から85%molのビニル含有率を有する重合共役ジエン炭化水素ブロックであり;c.ブロックコポリマーの総分子量は180,000から400,000であり;d.ブロックコポリマーのモノアルケニルアレン含有率は9から16重量%であり;e.Xはカップリング剤の残基であり、およびnは2から6であり;並びにf.ブロックコポリマーが非カップリングA−Bアームを10%未満含む。)を有するカップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーを25から95重量部および炭化水素樹脂、ポリオレフィン、メタロセンポリオレフィン、ホモポリスチレンまたは鉱物油からなる群より選択される追加成分を5から75重量部含む軟質エラストマーフィルムであって、約100psi以下の100%応力および少なくとも約1000psiの引張り強さを有する軟質エラストマーフィルム。
請求項9
ブロックコポリマーの総分子量が200,000から300,000である、請求項8の個人用衛生物品。
請求項10
モノアルケニルアレン含有率が10から14重量%である、請求項8の軟質エラストマーフィルム。
請求項11
モノアルケニルアレンがスチレンであり、および共役ジエンがブタジエンである、請求項8の軟質エラストマーフィルム。
請求項12
水素化の後、共役ジエン単位の95%molを越えるものおよびモノアルケニルアレン単位5%mol未満が水素化されている、請求項11の軟質エラストマーフィルム。
請求項13
カップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーを65から95重量部および炭化水素樹脂を5から15重量部含む、請求項8の軟質エラストマーフィルム。
請求項14
炭化水素樹脂が相溶性C5炭化水素樹脂、水素化C5炭化水素樹脂、C5/C9樹脂、完全水素化または部分的水素化C9炭化水素樹脂およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項12の軟質エラストマーフィルム。
請求項15
カップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーを25から75重量部およびメタロセンポリオレフィンを75から25重量部含む、請求項8の軟質エラストマーフィルム。
請求項16
メタロセンポリオレフィンがエチレン/α−オレフィンコポリマー、プロピレン/α−オレフィンコポリマーまたはエチレン/プロピレン/α−オレフィンターポリマーである、請求項15の軟質エラストマーフィルム。
請求項17
カップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーを70から85重量部およびホモポリスチレンを15から30重量部含む、請求項8の軟質エラストマーフィルム。
請求項18
ホモポリスチレンが5000以下の分子量を有する、請求項17の軟質エラストマーフィルム。
請求項19
選択的に水素化されたブロックコポリマー100重量部あたり0から10重量部の鉱物油をさらに含む、請求項8の軟質エラストマーフィルム。
請求項20
鉱物油がパラフィン油である、請求項19の軟質エラストマーフィルム。
請求項21
請求項8の軟質エラストマーフィルムを含む手袋、おむつ、失禁用製品、使い捨て水着または使い捨て下着。
請求項22
各々、一般式:(A−B)nXを有する、2種類のカップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーを含む軟質エラストマーフィルムであって、a.水素化の前、Aブロックは6000から7000の分子量を有する重合モノアルケニルアレン炭化水素ブロックであり;b.水素化の前、Bブロックは60から85%molのビニル含有率を有する重合共役ジエン炭化水素ブロックであり;c.ブロックコポリマーの総分子量は180,000から400,000であり;d.ブロックコポリマーのモノアルケニルアレン含有率は9から16重量%であり;e.Xはカップリング剤の残基であり、およびnは2から6であり;並びにf.ブロックコポリマーが非カップリングA−Bアームを10%未満含む、を有する第1ブロックコポリマーを15から40重量部含み、並びにa.水素化の前、Aブロックは5000から7000の分子量を有する重合モノアルケニルアレン炭化水素ブロックであり;b.水素化の前、Bブロックは60から85%molのビニル含有率を有する重合共役ジエン炭化水素ブロックであり;c.ブロックコポリマーの総分子量は100,000から160,000であり;d.ブロックコポリマーのモノアルケニルアレン含有率は16から24重量%であり;e.Xはカップリング剤の残基であり、およびnは2から6であり;並びにf.ブロックコポリマーが非カップリングA−Bアームを10%未満含む、を有する第2ブロックコポリマーを60から85重量部含み、並びに約100psi以下の100%応力および少なくとも約1000psiの引張り強さを有する軟質エラストマーフィルム。
請求項23
第2ブロックコポリマーが、230℃および2.16kg加重で、ASTMD1238による、12g/10分以上のメルトインデックスを有する、請求項22の軟質エラストマーフィルム。
請求項24
請求項22の軟質エラストマーフィルムを含む手袋、おむつ、失禁用製品、使い捨て水着または使い捨て下着。
請求項25
一般式:(A−B)nX(式中、a.水素化の前、Aブロックは6000から7000の分子量を有する重合モノアルケニルアレン炭化水素ブロックであり;b.水素化の前、Bブロックは60から85%molのビニル含有率を有する重合共役ジエン炭化水素ブロックであり;c.ブロックコポリマーの総分子量は180,000から400,000であり;d.ブロックコポリマーのモノアルケニルアレン含有率は9から16重量%であり;e.Xはカップリング剤の残基であり、およびnは2から6であり;並びにf.ブロックコポリマーが非カップリングA−Bアームを10%未満含む。)を有するカップリングして選択的に水素化されたブロックコポリマーを25から75重量部、および一般配置A’−B’、A’−B’−A’、(A’−B’)n、(A’−B’−A’)nX、(A’−B’)nXまたはこれらの混合物(式中、nは2から約30の整数であり、並びにXはカップリング剤残基であり、g.水素化の前、各々のA’ブロックはモノアルケニルアレンポリマーブロックであり、並びに各々のB’ブロックは少なくとも1種類の共役ジエンおよび少なくとも1種類のモノアルケニルアレンの制御分布コポリマーブロックであり;h.水素化の後、アレン二重結合の約0から10%が還元されており、および共役ジエン二重結合の少なくとも約90%が還元されており;i.各々のA’ブロックは約3,000から約60,000の数平均分子量を有し、および各々のB’ブロックは約30,000から約300,000の数平均分子量を有し;j.各々のB’ブロックは、共役ジエン単位に富む、A’ブロックに隣接する末端領域および、モノアルケニルアレン単位に富む、A’ブロックには隣接しない1以上の領域を含み;k.水素化ブロックコポリマー中のモノアルケニルアレンの総量は約20重量パーセントから約80重量パーセントであり;l.各B’ブロック内のモノアルケニルアレンの重量パーセントは約10パーセントから約75パーセントであり;並びにm.B’ブロック内のモノアルケニルアレンブロック化率は40%未満である。)を有する制御分布ブロックコポリマーを75から25重量部含む軟質エラストマーフィルムであって、約100psi以下の100%応力および少なくとも約1000psiの引張り強さを有する軟質エラストマーフィルム。
請求項26
請求項25の軟質エラストマーフィルムを含む手袋、おむつ、失禁用製品、使い捨て水着または使い捨て下着。
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